こんな方におすすめ!
・客室乗務員以外にやりたいことが見つからない
・客室乗務員から転職をしたいが、自分のやりたいことがわからない
・本当に客室乗務員になりたいのかわからない
1. 「やりたいことがわからない」は当たり前の感情
自分の「やりたいこと」がわからないと悩むのは、多くの人が経験する自然な感情です。特に「客室乗務員」という職業に強い憧れを抱いている場合や過去に抱いていた場合、その夢が明確である一方で、それ以外の選択肢を考えるのが難しいと感じることもあると思います。
「本当にこの道が自分に合っているのか?」「ほかに自分が輝ける場所はないのか?」そんな迷いが生まれるのは、誰にでもあることです。
この記事では、現役客室乗務員の視点から、八木仁平さんの書籍『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』を参考にしながら、自分にとって本当に大切な「やりたいこと」を見つけるヒントをお伝えします。
2. 「やりたいこと」を見つけるための3つの柱とは?
「やりたいこと」を見つけるには、ただ夢中になれるものを探すだけでは不十分です。八木仁平さんは、そのプロセスを支える3つの柱として、「才能」「情熱」「価値観」を挙げています。これらを明確にすることで、自分が本当にやりたいことを具体化できるのです。
では、それぞれの柱を詳しく見ていきましょう。
① 才能:自分が得意で、周りに役立てられること
才能とは、自分が他の人よりも得意で、価値を提供できるスキルや能力のことです。
例えば、客室乗務員を目指している人なら、「人の話を引き出すのが得意」「笑顔で接することが自然にできる」といったスキルが考えられます。これらの才能は、ホスピタリティ業界以外でも求められる能力かもしれません。
実践ステップ
- 自分が周りから褒められたり、頼られたりすることをリストアップしてみましょう。
- 「これは当たり前だと思っていること」が実はあなたの才能である可能性があります。
② 情熱:自分が好きで、夢中になれること
情熱は、自分が「ずっと続けたい」と思える活動やテーマのことです。
例えば、「異文化交流が好きだから国際的な環境で働きたい」「旅を通して人々に新しい体験を提供したい」など、仕事以外の活動や趣味からヒントを得ることもできます。
実践ステップ
- 「時間を忘れるほど没頭できること」を考えてみましょう。
- 客室乗務員への憧れをさらに掘り下げ、「何が魅力なのか」を書き出してみてください。
③ 価値観:人生で大切にしたい基準
価値観とは、自分が人生で最も大切にしているものや、意思決定の基準です。
例えば、「人を笑顔にしたい」「自由な働き方を追求したい」「チームで協力することを大切にしたい」などが挙げられます。価値観は、自分が目指す方向性を示す羅針盤のような役割を果たします。
実践ステップ
- 過去に「これは譲れない」と感じた出来事や、強く感動した経験を振り返りましょう。
- 「客室乗務員としての働き方が、どのように自分の価値観に合致するか」を考えることで、他の選択肢も見えてくるかもしれません。
・3つの柱を組み合わせることで見える「やりたいこと」
これらの柱をバラバラに考えるのではなく、重なる部分を見つけることが重要です。
例えば、次のような結論にたどり着くかもしれません:
- 才能:コミュニケーション力が高い
- 情熱:旅が好きで新しい環境に飛び込むのが楽しい
- 価値観:人の笑顔や感謝にやりがいを感じる
これらが交わるところに、「客室乗務員」という選択肢だけでなく、観光に関するホスピタリティサービスやカスタマーサポートといった他の可能性も見えてくるかもしれません。
この3つの柱を整理することで、自分が何をやりたいのか、少しずつ明確になっていきます。もし「やりたいことが見つからない」と感じているなら、まずはそれぞれの柱について紙に書き出してみましょう。客室乗務員という目標がある人も、それを軸に自分の才能や情熱、価値観を広げていくことで、新たな可能性が開けると思います。もしくは、やはり客室乗務員になりたいんだと実感できると思います。
3. 客室乗務員を目指す人が「本当にやりたいこと」を掘り下げるステップ
「客室乗務員になりたい」と思ったとき、その夢の背後には、自分の価値観や情熱が隠れています。目指す道を明確にし、将来の選択肢を広げるためにも、その「なぜ?」を掘り下げることが重要です。ここでは、「本当にやりたいこと」を見つけるための具体的なステップを紹介します。
・価値観を掘り下げる3つの質問
以下の質問を自分に投げかけ、具体的な答えを書き出してみましょう。
- 「客室乗務員として何を実現したいですか?」
具体的なシチュエーションをイメージすると答えが見えやすくなります。たとえば:- 「異文化交流を通じてお客様に感動を提供したい」「お客様の旅を安心・快適にすることで、自分の存在価値を感じたい」
- 「サービス業が良いと思うのか?」
客室乗務員という仕事を接客業の一つとして捉え、その魅力を掘り下げてみましょう。- 「人と直接関わる仕事が好きだから」「目の前で相手の反応が見える仕事にやりがいを感じるから」
- 「その仕事でどんな感情を得たいのか?」
目標としている仕事が、どのような感情をあなたにもたらすのかを考えてみてください。- 「ありがとうと言われたときの達成感」
- 「誰かの困りごとを解決できたときの充実感」
これら3つの質問は、客室乗務員に限らず「やりたいこと」を考える上で、非常に重要です。エントリーシート(ES)や面接でも役立ちます。
・具体例から見える別の可能性
質問を掘り下げると、「客室乗務員」という選択肢以外にも、自分に合った道が見えてくることがあります。いくつかの例を挙げてみます。
- 「海外で働きたい」という情熱が根底にある場合
客室乗務員は確かに海外を飛び回る職業ですが、他にも:- 旅行代理店で海外ツアーの企画を担当する
- 海外拠点のある企業で働く
- 国際的なイベント運営に携わる
などの選択肢が考えられます。旅を通じて人々に貢献する道は、CA以外にも多く存在します。
- 「お客様の喜ぶ顔が見たい」という価値観が大切な場合
接客業以外でも、同じ価値観を満たす仕事が考えられます。たとえば:- ウェディングプランナーとして一生の思い出を提供する
- カスタマーサポート職でお客様の悩みを解決する
- 商品企画で顧客が本当に喜ぶサービスを形にする
・掘り下げた価値観を仕事にどう繋げるか?
掘り下げた価値観や情熱が明確になったら、それを軸に考えるとキャリアの選択肢が広がります。
たとえば:
- 価値観:人を安心させることにやりがいを感じる
→ 客室乗務員としてのおもてなしだけでなく、医療関係やカウンセリング職でもこの価値観が活かせます。 - 情熱:新しい場所を訪れることが好き
→ 観光業、国際物流、リモートワークを活用した仕事(プライベートの充実)などが考えられます。
「客室乗務員になりたい」という目標の背景にある価値観や情熱を深掘りすることで、他の選択肢にも目を向けることができます。CAという夢を持ちながらも、自分の本質的な価値観に合った道を選ぶことで、より充実したキャリアを築くことができるでしょう。この記事を通じて、自分にしか見つけられない「やりたいこと」を一緒に探してみましょう。
4. 客室乗務員以外の可能性を探るヒント
客室乗務員は、ホスピタリティやコミュニケーションを重視する魅力的な職業ですが、他にも自分の「才能」「情熱」「価値観」を活かせる仕事は数多く存在します。この章では、自分に合った他の職種を考えるヒントをお伝えします。
・自分の「才能」「情熱」「価値観」を再確認しよう
客室乗務員を目指している方や現役の方が持つスキルや価値観を、他の職業に応用できる方法を考えてみましょう。
例えば:
- 才能:コミュニケーション能力、問題解決能力
→ 一流の接客やチームワークを活かせる場は、航空業界以外にも広がっています。 - 情熱:旅、異文化交流、人を喜ばせること
→ これらは観光業やイベント業界でも求められるスキルです。 - 価値観:お客様を第一に考える、安心感を与えたい
→ 安全や信頼を重視する仕事で輝ける可能性があります。
「客室乗務員」という夢を持つことは素晴らしいですが、その過程で得たスキルや価値観は、他の多くの職業でも活かすことができます。自分の才能や情熱を見つめ直し、新たな選択肢に目を向けることで、さらに自分らしいキャリアを築くことができるでしょう。まずは、自分の価値観やスキルを紙に書き出し、興味のある分野をリサーチすることから始めてみてください。
5. 転職を考える客室乗務員が知っておきたいこと
客室乗務員として働く中で「やりたいこと」が変わったり、新たな目標を見つけたりすることは、自然なことです。人生のフェーズや経験によって価値観が変わるのは、むしろ成長の証です。
ここでは、転職を考える際に知っておきたいポイントや、客室乗務員として得た経験を次のキャリアにどう活かすかについてお伝えします。
・「やりたいこと」の変化を受け入れる
「客室乗務員になりたい」と夢見た時期があっても、働く中で新たな興味や課題が見えてくることがあります。
- フェーズの変化:家庭を持ったり、ライフスタイルが変化したりすることで、仕事の優先順位や働き方を見直すタイミングが訪れることも。
- 経験の積み重ね:働く中で「もっとこうしたい」「違う形でお客様に関わりたい」という思いが芽生えることはよくあります。
こうした変化は前向きに捉え、自分にとって次に進むべき道を探る良い機会です。
・客室乗務員の経験が活きる場面
客室乗務員として培ったスキルや経験は、他業界でも高く評価されることが多いです。特に注目される能力を以下に挙げます。
- 柔軟性
- 不規則な勤務や多国籍な乗客に対応してきた経験から、突発的なトラブルや変化にも柔軟に対処できます。
例:急な計画変更が頻発するイベント企画や、異文化間の調整が求められる国際業務で重宝されます。
- 不規則な勤務や多国籍な乗客に対応してきた経験から、突発的なトラブルや変化にも柔軟に対処できます。
- 適応力
- 初対面の乗客や新しいクルーとの連携を日常的にこなしてきた経験は、どんな環境でもすぐに馴染める力として評価されます。
例:外資系企業やスタートアップ企業など、変化の激しい職場で活躍できます。
- 初対面の乗客や新しいクルーとの連携を日常的にこなしてきた経験は、どんな環境でもすぐに馴染める力として評価されます。
- お客様対応力
- お客様の細かなニーズを察知し、最高のサービスを提供する力は、どんな業界でも強みになります。
例:カスタマーサポート、セールスなど、顧客対応が重視される職種に最適です。
- お客様の細かなニーズを察知し、最高のサービスを提供する力は、どんな業界でも強みになります。
・転職成功例や体験談
転職を考える際には、実際に客室乗務員から転職に成功した人の体験談を参考にすると、イメージが具体化します。いくつかの例をご紹介します。
- イベントプランナーに転職
ある客室乗務員経験者は、「お客様を喜ばせたい」という思いから、結婚式のプランナーへ転職しました。- 持ち前のホスピタリティ精神と柔軟な対応力が評価され、今ではリーダーとして活躍しています。
- 外資系企業のカスタマーサポートに転職
「英語力をもっと活かしたい」と考えた元客室乗務員は、外資系企業のサポート職へ。- 異文化対応能力や丁寧な接客スキルが評価され、昇進も早かったそうです。
- 観光業界に転職
「旅への情熱を次のキャリアでも活かしたい」と考えた人は、旅行代理店に転職。- ツアー企画の仕事でアイデア力を発揮し、多くのリピーターを獲得しています。
・次のキャリアを描くためのヒント
客室乗務員としての経験を活かしながら、新しい道を切り拓くためのポイントをまとめました。
- スキルの棚卸しをする
- 自分が得意なこと、評価された経験、やりがいを感じた場面をリストアップしましょう。
- 興味のある分野をリサーチする
- 興味を持った業界や職種について調べ、必要なスキルや資格を確認します。
- ステップを踏んで準備する
- 転職エージェントを利用したり、スキルアップのための勉強を始めたりして、着実に準備を進めましょう。
「やりたいこと」が変化するのは自然なことであり、客室乗務員として得たスキルや経験は、次のキャリアで必ず役立ちます。柔軟性、適応力、お客様対応力を武器に、新しい職場で自分らしく活躍する道を見つけてください。そして、その過程を楽しむことが、次のキャリアの成功につながります。
・客室乗務員で得たスキルを活かせる具体的な転職先
客室乗務員として得たスキルは、他の職場でも大きな武器になります。以下に、業界の変化を見据えた転職先をいくつか挙げます。
- リモートカスタマーサポート
パンデミック以降、オンラインでのサポート需要が増加。航空業界で得た接客スキルを、自宅で活用することも可能です。 - コンサルティング業務
ホスピタリティを重視した業務改善コンサルタントや、サービス業界向けのアドバイザーとしての道もあります。 - 旅行テクノロジー企業
航空券予約や旅行プラン作成アプリを提供する企業で、サービス開発やカスタマーサポートに携わる仕事。ITスキルも身につきます。
7. まとめ:「やりたいこと」を見つける旅を楽しもう
「やりたいことがわからない」と悩む気持ちは、多くの人が通る道です。しかし、その悩みを「自分を知る旅」と捉え直すことで、前向きに取り組むことができます。人生は一度きりですが、やりたいことをすぐに見つけなければならないというプレッシャーを感じる必要はありません。
大切なのは、自分の価値観や情熱を少しずつ明らかにしていくこと。日々の中で選択を積み重ね、自分の心が向かう方向に自然と気づいていけるはずです。今、少しずつ自分を理解していく過程こそが、最終的に「本当にやりたいこと」へと導いてくれます。
八木仁平さんの『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』を参考にしながら、自分の内面に耳を傾け、焦らずに進んでいきましょう。自分がどんな環境で輝くのか、どんな働き方が自分にとって幸せなのか、それを見つける旅を楽しんでください。
あなたが本当にやりたいことを見つける過程で、きっと新しい発見や成長が待っています。その旅路に無駄はありません。焦らず、少しずつ歩みを進めていきましょう。
「やりたいこと」を見つける旅を楽しむ中で、自分の得意なことを明確にすることは、非常に重要なステップです。自分の強みを知ることで、次に進むべき方向が見えてきます。そのための手助けとして、巻末特典には「得意なことリスト100」などが紹介されています。
このリストは、自己分析のツールとしても活用できます。100個の得意なことが挙げられているので、自分のスキルや過去の経験、興味のあることを再確認でき、どんな仕事が自分に向いているのかを明確にするためのヒントになります。
さらに、短所を長所として捉えれるような言い回しの方法も一瞬でわかります!
自己分析を深めるために、このリストに一度取り組んでみることもおすすめです。最初は難しいと感じるかもしれませんが、時間をかけて書き出していくうちに、自分の強みや情熱が見えてくるはずです。
このリストを活用しながら、自分の得意なことを知り、やりたいことを見つけるための一歩を踏み出してみましょう。