今回は、キャビンアテンダントの仕事について「危険かどうか」という点についてお話します。
●こんな人に読んでもらいたい記事です!
・客室乗務員の仕事がどれくらい危険な仕事なのか知りたい
・仕事中に怪我をする危険性があるのか知りたい
客室乗務員の主な仕事は、保安要員です。
しかし、実際はサービス要員として働いている時間が長く、お客様もサービスをしている客室乗務員姿のイメージが多いと思います。
最近(2022年)、客室乗務員がフライト中(上空)で骨折したというニュースがありました。
2022年3月26日
羽田発大分行きJAL669便が飛行中、機体が揺れて客室乗務員1人が骨盤の中央部にある仙骨を骨折する航空事故があったと発表。運輸安全委員会が航空事故調査官2人を指名、原因を詳しく調べる。
このような内容です。墜落というようなショッキングなニュースではありませんが、それでも大きく取り上げられました。
では、実際にどれくらい危険なのか、また、どのような危険性があるのか見ていきたいと思います!
・どんな怪我が多い?
骨折、打撲、腰痛、火傷、捻挫などがあげられます。
骨折することは多くありませんが、ニュースのように急な揺れにより、転んでしまうことやお客様の手荷物の収納を手伝っている最中に、指を骨折してしまう。という場合があります。
打撲は多くの客室乗務員が経験している怪我の一つです。
ギャレーと呼ばれる調理室は、扉が多く狭いこともあるので不注意でぶつかってしまうことや、タービュランス(揺れ)でぶつけてしまうことがあります。
腰痛は、重い手荷物の上げ下げで痛めてしまうことや、着陸時に適切な座り方でなかった場合などに腰痛になってしまうことがあります。
ギャレーでは熱湯を使うことや、オーブンの使用があるため、不注意により火傷をしてしまうことがあります。
以前は、ヒールを履いての乗務をしなければならなかったため、揺れなどでバランスを崩し、捻挫をしてしまうということがありました。しかし、今はJALもANAもヒールを履くというルールがなくなったため、以前より捻挫の怪我は少なくなったと感じています。
・危険性は高い?
個人的な考えですが、会社員より少しだけ危険だと思っています。
ハイジャックや墜落することを除いて、十分に注意を払っていれば、怪我は防ぐことができます。
予期できない急で激しい揺れは、かなり危険です。フライト中は、常に揺れが起きてもおかしくないため揺れがあっても大丈夫なように考えてサービスをしたりしています。
それでも、怪我をしてしまうということはありますが、日本だけでなく世界中で多くの飛行機が飛んでいる中、怪我をする確率はかなり少ないです。
そのため、危険だと心配しすぎる必要はないです。
・過去に起きた客室乗務員の負傷、事故
2020年以降に起きた、客室乗務員に関わる日本での航空事故は3件です。
・2020年01月12日 ジンエアー(韓国のLCC)
機体の動揺による客室乗務員の負傷
・2020年04月12日 ANAウィングス
機体の動揺による客室乗務員の負傷
・2022年04月26日 日本航空
機体の動揺による客室乗務員の負傷
・怪我をしたらどうなる?
フライト中は、骨折などの大きな怪我をした場合、その時点で業務は中止します。
小さな打撲や火傷は処置をした後、業務に戻ります。
腰痛や骨折などの酷い怪我の場合は、完治するまでフライトはしません。客室乗務員はお客様の安全の責任を負うため、客室乗務員が完全な状態でなければなりません。
・最後に
客室乗務員の仕事は、時に危険な場面がありますが、注意を払っていれば防ぐことができる場合が多いです。
また、国土交通省に事故認定されるような怪我は滅多にありません。気になる方は国土交通省のHPから航空事故について調べることができるので、確認してみてください。