客室乗務員がサービスで心掛けている10のこと

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客室乗務員

以前、こんなTweetをしたので、今回は「現役CAがサービスで心がけていること」についてお話しします。

現役CAのLogblog公式Twitterより

1. 注文を忘れない

「注文を忘れない」のは基本中の基本!

お客様から頼まれたことを忘れるというのは絶対にやってはいけないことです。

注文を忘れてしまうということが何度も繰り返されると、航空会社に対する信頼が失われ、お客様は二度とその航空会社を利用しないということに繋がります。

満席の機内では、通路を一度歩くだけで5つもの注文を別のお客様から頼まれることがよくあります。

座席もバラバラで、覚えておくことはかなり難しいです。

そんな時には必ずメモを取ります。

暗記力に自信があったとしても、急に揺れてきてベルトサインが点灯することもあります。焦って忘れてしまうこともあるので、確実にメモをすることを私は心掛けています。

しかし、あまりにも忙しくてメモをしていても忘れるということもあります・・・

新人の頃は、先輩に「お客様から頼まれていることない?」と言われてメモに気が付くということもよくありました。

今では、ギャレーに戻ったら一度メモを見返すという習慣が身に付き、注文を忘れるということはほとんどなくなりました。

注文を忘れないためには、メモを見る習慣を付けるということがおすすめです!

2. 手際の良さ、スピード

機内のサービスは、レストランなどと違って時間に制限があります。

ベルト着用サインが消えてから到着するまでの間に、片付けを全て終えていなければなりません。

そのため、全てのお客様に可能な限り平等なサービスを速やかに実施するように心掛けています。

サービスは、後ろと前の両方から始めて真ん中で終了するという場合や、前からスタートして後ろで終了する場合など、いくつかのパターンがあります。

食事や飲み物のサービスを楽しみにされているお客様がほとんどのため、あまりにサービスが遅いと後ろのお客様はイライラとしてきます。

また、機内ではお客様の目の前でドリンクを注ぐことも多いです。

手際の悪いサービスを目の当たりにすると、教育がしっかりとなされていないのでは?などと不安になることもあると思います。

機内ではスピード感のある手際の良いサービスが求められます。

3. 丁寧な言葉遣い

丁寧な言葉遣いのできる人のサービスは、サービスを受けていてとても気持ちがいいです。

ビジネスクラスやファーストクラスで、せっかく美味しいワインと料理が目の前にあっても、サービスをする客室乗務員の言葉遣いが悪いと食事の美味しさも半減してしまいます。

ただ単に丁寧な言葉を選べばいいというのではなく、声のトーンも気を付けるとより一層良くなります。

丁寧な言葉遣いは、素敵なサービスには欠かせない要素の一つだと思います。

4. 丁寧な所作

言葉遣いに加えて、丁寧な所作もサービスに欠かせません。

お客様のテーブルをセットする際、大きな音を立ててしまうとお客様を驚かせてしまいます。

なるべく音を立てないように、そっと用意をする。

どこかを指し示す際にも、手を広げてあちらです!と指すよりも、指先を閉じて指し示す方が美しいです。

私が所作で気を付けているポイントは、美しいか美しくないかです。

よく、海外のお客様からは日本の航空会社は丁寧で素晴らしいというコメントを頂きます。

所作には普段の生活も現れるので、普段から意識すると綺麗な所作ができるようになると思います。

客室乗務員のサービスには丁寧な所作が常に求められます。

5. 表情

サービス中の表情はお客様からよく見られています。

航空会社に届くクレームの中には、座っている時のCAの表情が怖い、暗い、などのコメントが数多くあります。

お客様に接していない場面でも、良く見られています。

自分がお客様側だった時、真顔の人より、表情の柔らかい笑顔の人からサービスを受けたいと必ず思うと思います。

今はマスクやフェイスシールドをつけてサービスをしていますが、それでも笑顔はお客様に伝わるので、常に笑顔のサービスを心がけています。

客室乗務員が笑顔でいることは、お客様の不安解消にも繋がります。

飛行機が苦手なお客様もいる中で、客室乗務員の表情が暗いと余計に不安になってしまう為、飲み物を注ぐ時にの表情にも気をつけています。

サービスが忙しくても、ご立腹のお客様に酷いことを言われたとしても、他のお客様へ温かい表情で対応するのが客室乗務員のプロとしてのサービスだと思います。

6. 観察力

よく耳にする「お客様一人ひとりに合ったサービス」を実施するには、観察力が欠かせません。

客室乗務員とたくさんお話をしたいお客様もいれば、できる限り最低限のサービスで自分の時間を大切にしたいというお客様もいます。

それぞれのお客様に合ったサービスをするには、まずは観察です。

飛行機に搭乗されてから、お客様の様子を見て、挨拶などをしてお客様の様子を伺います。

暑そうにしているお客様には、おしぼりやお水を提供したり、コートを膝にかけている方へは毛布をお渡ししたり、お客様の行動を良く見て行動しています。

通路を歩く時には、何か困っているお客様がいないか、体調の優れないお客様がいないかなど様々な観点からお客様の様子を見ています。

常に観察することができていれば、お客様の小さなサインに気が付くことができます。

7. タイミング

心地の良いサービスにはタイミングが重要です。

ファーストクラスやビジネスクラスでお客様にご挨拶をする時、身支度をしている最中よりも身支度を終えている時の方が適切なタイミングと言えます。

他には、メニューをじっくり選びたいのに急かしてしまうというのも良くありません。

食事中に飲み物がなくなりそうな時、おかわりがあると嬉しいですよね。

適切なタイミングを見つけるのは難しいですが、自分だったら今こうして欲しいということを考えるとタイミングを見つけやすくなると思います。

お客様にとっての良いタイミングを見つけてサービスをするのが大切です。

8. 距離感

客室乗務員としてサービスをする上で心掛けていることの一つにお客様との距離感があります。

親しみやすさ、声の掛けやすさは大切にしなければなりませんが、馴れ馴れしさは必要ありません。

心理的な距離感もですが、物理的な距離感も同様に適切な距離が必要です。

会話が盛り上がった時でも、友達のように振る舞うことは相応しいサービスとは言えません。

お子様に接する時にも同様です。基本的には一人のお客様として丁寧な言葉遣いで、サービスをします。

サービス中の姿を他のお客様が見ても、自然と思える距離感が大切です。

9. 平等さ

飛行機を利用されるお客様の中には、VIPと呼ばれるお客様もいらっしゃいます。

その他に、ステータスを持っている多頻度旅客がいます。

VIPやステータスを持っているお客様は優先搭乗や専用ラウンジを使用することができます。

企業としては、たくさん利用して下さるお客様を大切にするのは当たり前のことで、そうしなければなりません。

しかし、初めて飛行機に乗って航空会社を好きになってくれるお客様も同様に大切にしなければいけません。

VIPやステータスのお客様が受けられるサービスは地上の方が多いです。

そのため、機内では比較的平等なサービスができます。

他のお客様が不思議に思うような特別なサービスはお客様から喜ばれません。

例外は、サプライズです。

それ以外のサービスは平等である方がいいです。

10. お客様目線

1〜9までの大切なサービスを紹介してきましたが、全てに共通するのはお客様目線でサービスをすることです。

普段サービスをしていると、仕事目線でサービスを考えがちになってしまいます。

お客様にとって心地の良いサービスは、お客様目線で考えることが一番です。

自分がされたいサービスを考えて行動することを心がけると、自然といいサービスができるようになると思います。

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