客室乗務員を目指す人にとっては、とっても悩ましいテーマだと思います。
現役CAの私も、就職活動中はどちらにしようかずっと悩んでいました・・・
毎日企業研究をして比較をしていました。
JALとANA、どちらも日本を代表する航空会社です。
最終的にどちらに入社するのかは、採用が決まってから考えればOKです!
航空会社はJALとANA以外にも、たくさんあります。
応募の段階でどちらかに絞る必要はないです。
JALもANAも、いいところもあれば改善すべき点もあります。
それでは、JALとANAの違いをみていきましょう!
・JALとANA、一番大きな違い
JALとANAの客室乗務員の一番大きな違いは、「成長のスピード」です。
極端に言えば、JALはゆっくりじっくりと仕事を覚えていきます。
反対にANAは、若いうちから責任ある仕事を任されます。
実際に客室乗務員として働く私の意見としては、長く同じ会社で客室乗務員として働きたいのであれば、JALをおすすめします。
将来は外資系航空会社に転職、違う企業や業界に転職をしたいと考えている人にはANAをおすすめします。
JALのCAは会社で決められた教育スピードで、同期が同じ時期にキャリアを積んで行きます。
一方、ANAのCAは人によってスピードも様々で、自発的に行動すれば同期と比べて半年くらい早く業務を任せてもらえます。
しかし、ANAのCAをする人の中には周りのスピードについて行けず、「もっとゆっくりと確実に業務を覚えられる環境がいい」と思っている社員もいます。
JALのCAは、会社に言われた通りの時期に、すでに決められたレールの上を進むという部分がある為、「つまらない、早く違う業務をしたい」と思う社員もいます。
自分の性格と、将来の展望をよく考えて結論を出すことをおすすめします。
・訓練が大変なのは?
訓練はどちらの会社も簡単なものではありません。
訓練期間が長いのはANAです。JALの方が期間は短いです。
しかし、中身を見ると同じくらいの長さです。
どういうことかと言うと、ANAの方が訓練期間もたくさんお休みがあります。JALはお休みが少ない分短いです。
その為、JALは短期間で覚えなくてはならないので、とてもキツイと言う方が多いです。
ANAは、休みが多い分ストレスを溜め込みすぎることなく訓練ができますが、内容はANAの方がきついという噂をよく聞きます。
NEW!
ANAは、入社後の訓練がこれまでと大きく変わりました。
基本的な保安とサービスというカテゴリーに変更はありませんが、国内線の普通席とプレミアムクラス、国内線のエコノミークラスとビジネスクラスのサービス資格を同時に取得するような流れに変更されました。
そのため、早い時期からビジネスクラスを担当することもできますし、自分の努力次第で早く国内線の責任者や国際線パーサー資格を取得することも可能になりました。
JALは、これまでファーストクラスのサービス資格を早い時期から取得していましたが、ANAに合わせるような形で、ファーストクラスサービス資格の取得が遅くなりました。段階を踏んで、よりレベルの高いサービスを提供できるように変更がされました。
ANAより早くファーストクラスサービスができることに魅力を感じていた方も多いかもしれませんが、これも品質維持の重要な改訂だと思います。
・給料がいいのは?
正直なところ、同じくらいです。
入社してから1年目は確実にANAの方が良いと思います。
その理由は、ANAは入社後すぐに国際線を飛ぶからです。
JALは1年間国内線の乗務をしてから国際線の資格が得られます。
その為、飛行時間が長く、ステイ時間も多いANAの方が良いのは当然です。
しかし、JALも1年が経てば国際線を飛ぶので大きな差はなくなります。
ステイ費は少しではありますが、ANAの方がいいです。
しかし、基本給はJALの方が少し良いので、大きくは変わらないのかなという感じです。
因みに、国際線が多い月と国内線が多い月を比較しても1ヶ月の給料に差はほとんどありません。
お給料に少し関係してくるお話ですが、客室乗務員は1日に2〜3便くらい乗務をします。
その1日の乗務便数にJALとANAでは違いがあります。
JALは1日1〜3便
ANAは1日1〜4便
飛んでいる時間が長くなればなるほど、お給料が増えるのでこの差も関係しています。
因みにですが、JALはグループ会社を含め全体で1日最大3便までですが、ANAは国内線を担当するANAウィングスでは5便乗務をするという場合もあります。短距離路線を飛ぶ日は5便乗務することが多いようです。
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・休みが多いのは?
1年間の休みが多いのはANAです。
JALより、10日くらい多いです。
学生からしてみると10日ってそんなに大きな数字に思えないかもしれませんが、社会人にとっての10日はとっても大きいです。
年に一度の海外旅行に家族や友達と行けるか、行けないか、それくらい大きいです。
とは言っても、客室乗務員になるのであれば海外旅行行くことは重大なことではないかもしれません。しかし、休みの多さは魅力的です。
休みの取りやすさはJAL・ANAのどちらも変わらず、容易で上司の顔色を伺うことなく取れます。
その点では、銀行や商社などと違い、好きな日に好きなだけ休みを取れて良いと感じます。
・福利厚生がいいのは?
どちらかといえばANAです。
JALは一度破綻したこともあり、ANAの方が手厚いです。
ANAは、上記の休み以外にも長期の休みを取ることができます。
その為、会社に在籍しながらも、留学へ行ったり資格を取ったり、趣味や子育てに時間を使うことができます。
JALのいいところは、懐妊してからも地上で働けるという点です。ANAは懐妊後は、妊休に入る他ありません。
JAL・ANAどちらも妊休・育休はしっかりとしていて、女性が多く働く会社ということもあり福利厚生は大手の会社の中でもかなり充実しています。
その他、航空会社ならではの福利厚生といえば、航空チケットです。
気になるチケット料金や優待の回数などは社外秘ですので言えませんが、比較をするとANAの方が圧倒的にいいです!!
その他、どちらも持株会、退職金制度などが整っています。
ここだけの話、福利厚生がいいから、転職するのを躊躇うと言っている社員が多いのも事実です。
・寮や社宅はある?
JALにはありますが、ANAにはありません。
JALの場合、社宅と寮が用意されています。寮と言ってもみんなで共同生活をするわけではなく、会社が借り上げたマンションの一室が用意されているので、心配は要りません。
一人暮らしを予定していて、JALに入社をするのであれば、絶対に社宅・寮の申し込みをするべきです。
大体8〜9万円くらいのマンションに半額以下で住めるため、とてもいいです。
1ヶ月の家賃は、社宅が約12,000円、寮が約35,000円です。
しかし、JALの寮は永遠に住めるわけではないので、後に引っ越しをしなければなりません。
ANAは、一人暮らしでも実家暮らしでも、一律で住宅手当てがもらえます。そのため、実家暮らしの人にはとってもありがたいです。
一人暮らしの人にとっては、少ない金額と感じますが、そもそも住宅手当がないという会社も多いのでそこは、大手という強みがあります。
・上司が厳しいのは?
正直同じくらいかと思います・・・
どちらと言えば、ANAの方が厳しいとよく言われています。
フライト前のブリーフィングの時に、JALは和かに行われてが、ANAは真剣な顔で新人CAが恐縮しているということが時々あります。
現在のANAの国内線(羽田発の場合)は、出社場所が搭乗ゲートのため以前より働く環境がよくなっています。
全体的に和気あいあいとしているのはJALの方かなと思います。
もちろん、どちらの会社にも皆さんの想像通りの怖〜い先輩はいます。
反対に、優しい先輩もたくさんいます。
・まとめ
JALとANAで優劣をつけるのは難しいですが、
より日本企業らしさがあるのがJAL、より個を評価されるのがANAと私は思っています。
長く続ける上ではどちらも大差はないように感じます。
また、長く続けようと思っている人にとってANAの場合、早く業務を覚えてしまって新しいことがなく、つまらなくなってしまうということが考えられます。
その為、冒頭にも書きましたが、ゆっくりじっくりと身に付けられるJALがおすすめです。
頑張らなきゃというようなストレスもANAより少なく、働けると思います。
CAはキャリアの一つであって、ずっと続けるわけではないというような考えを持つ人には、ANAがおすすめです。
しかし、注意点も必要です。
ANAの場合、早く次の業務や責任がやってくるので、覚えることが多くしんどいという声も多く聞きます。
要領のいい人はきっとスピード感にもついていけると思います。
もちろん、どちらの会社もサポート体制はしっかりしています。
JALとANAのどちらの会社を選ぼうと、安心して入社していいと思います。
きっと、誰にもできない経験を積めます。
JALを受けるにも、ANAを受けるにも、2社はライバル会社のためどちらの会社も企業研究をした上で受験するべきです。
悩んだ時は、一人で考え込まず誰かに相談するといいですよ!
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